母はよく弟の自慢話をしていた。
自慢の弟には全ての財産を渡したいと日頃言ってた。
へ〜全てね…。
私が否定する訳でもなく言うと、あ〜でも弟の嫁さんがどんな人かわからないから、もし弟が死んじゃったらその嫁さんに行っちゃうのよね〜それならあなたにあげた方がマシかしら…。
失礼な言い方だと思うが、本人は真剣だ。
ある時は、素晴らしい弟の財産を引き継ぐ子どもが必要になったら、あなたの子ども一人もらってもいいかと思っているって言ったこともあった。
また産むのかとか、次は障害児生まれるからやめろとか言ってたことはどうしてくれるんだ!
小さい時の子どもたちはモヤモヤしてしていた。
お母さんの子どものころの話を聞いても何も話してくれなくて、すぐ○○ちゃん(私の弟)の話を延々とするんだけど、お母さんってかわいがられてなかったの?と聞かれて困ったこともあった。
そんな母が、たまたま私と2番目の子どもと一緒に立ち寄った実家で、いつものように弟自慢を始めた。
それだけでなく、母にとって素晴らしい弟には家の財産は全て継いでもらうと話し始めた。
お金の話など、私たちは一言も言ってないのだが、予防線を張ったのかもしれない。
たまりかねた2番目の子どもが、お母さんには何もあげないの?と聞いてしまった。
すると顔つきが変わり、夏休みとかそっちに行って、あなたたちの面倒を見てるんだから、あなたたちのお母さんには、何も無いのよ!
2番目の子どもは傷ついだと思う。
でも…でも…お母さんだって子どもなのに…って言いかけた。
チラッと私を見た母は、弟が死んだらあなたのものよ…。
弟は結婚しないと宣言しているので、相続人は私になるらしい。
それにしても…。