父は若い時から車の運転が大好きで、なんなら命の次に車が大事な人だ。
そんな父は、医者に後遺症ないので気をつけてねって言ってもらえると期待して診察の時に話してみた。
父の後ろで立っていた母は拝みながら腕でバツをしている。
ついでに腰もクネクネして拝んでいる。
変な光景だった。
医者は優しい口調で、この病気は、再発する病気です。
再発するということは危険なんです。
運転はここで辞めましょう…と本人に諭した。
父は魂抜かれたように呆然としていた。
私が自転車に乗って良いかと、明日からさっそくシルバー人材センターの仕事は続けて良いかを聞くと、自転車は良いとして、仕事は最低2週間休んでくださいと答えた。
父は呆然としたままだった。
かわいそうだとは思うがこればかりは諦めてもらわないと、家族は大変だ。